少額投資が流行し始めた昨今、海外FX会社への注目度がトレーダーの中でまた上がり始めています。
ハイレバレッジやゼロカットシステム、豊富なボーナスなど、国内FX会社には無い多くの魅力がある一方、数ある海外FX業者のすべてにおいて安全性が高いかどうかは疑問が残るところであります。
そこで、「安全な海外FXの選び方」について、様々ある海外FXを選ぶ際、安全性を確保するためにはどこに注目すればよいかを解説していきます。
海外FX業者で安全性が高いところを選ぶには
金融ライセンスの有無
すべての海外FX会社は日本国内の金融庁が発行している金融ライセンスを登録せずに活動しています。
そのため、ほぼすべての有名な海外FX業者は日本無登録業者として金融庁から警告を受けています。
しかし、これが問題あることかといえば、特に問題ではないのです。
というのも、日本の金融庁のライセンスを獲得すると、レバレッジ規制やゼロカットの禁止など、様々な制約が発生します。
そのため、あえて日本の金融ライセンスを取得することはしません。だからといって安全性に問題があるというわけではありません。
なぜなら、金融ライセンスは他の国でも発行されており、その国の金融ライセンスを取得していれば、安全性が担保されているといえるからです。
有名な金融ライセンスとしては、英国金融行為監督機構のFCAやキプロスのCySec、欧州のMiFID、セーシェルのFSAなどです。特に、FCAやMiFIDは非常に審査や規制が厳しく、このライセンスを持っているFX会社は非常に信頼性が高いと言えるでしょう。
また、活動地域によって法人を分けている会社もあります。
つまり、グループ企業でも、ある子会社は欧州で、もう一つの子会社は欧米で活動しているというようなことす。このような場合、地域ごとでラインセンスを使い分けていることがあります。例えば、FCAやMiFIDでは規制が厳しすぎるため、一応ライセンスは持っているものの、比較的規制が緩いFSAのライセンスを用いて営業を行う、という感じです。そのため、日本で展開している海外FX会社単体ではなく、グループ全体でのライセンス保持状況を確認するとよいでしょう。
海外FX業者の運営期間
FX会社は金融商品を扱う会社なので、当然景気や世界情勢に経営状態を左右されます。リーマンショックやコロナショックなどの様々な経済危機はある一定の間隔で起きおり、その度に数多くの金融系企業が倒産に追い込まれています。しかし、そのような中で生き残り続けている企業も一定数は存在しており、それを見極めるためのポイントが「運営期間」です。
当然、運営期間は長い方が信頼性が高いと言えます。経営基盤も安定しており、様々な経済危機を乗り越えていることが証明されます。一方、運営期間が短いFX会社は避けた方が無難でしょう。確固とした経営基盤が築かれているかわかりませんし、詐欺まがいな業者も運営期間が比較的短いです。ホームページを見れば運営期間はすぐにわかるので、参考にすると良いでしょう。
顧客資産の保証と管理方法
FXを行う際、トレーダーはFX会社に証拠金として一定の資金を預けます。しかし、もし会社の収益とトレーダーの証拠金が分別されていなければ、健全な資金管理や保全が行えているとはいえません。
そこで注目すべきポイントが分別管理と信託保全です。
分別管理とは、会社の資産とトレーダーの資産を分別することをいいます。日本国内では証券会社や信託銀行に分別管理を義務付けていますが、FXの場合は対象外です。また、分別管理はただ分別しているというだけなので、保全としての信用性が高いとはいえません。
一方、信託保全とは、トレーダーの資産運営を銀行などに委託する方法です。
第3者の存在があるため、保全としての信頼度は高く、もしFX会社が倒産したとしてもトレーダーの資産は守られることになります。
この信託保全ですが、金融庁が発行するライセンスを所持しているFX会社には義務付けられています。しかし、他国の金融ライセンスの場合はその限りではないため、信託保全が行われているかどうか自身で調べる必要があります。ちなみに、信託保全が義務化されている金融ライセンスは、CySEC、FSCS、FSAなどがあります。
一般トレーダーの口コミ
安全性を見る際は当然トレーダーの口コミも重要です。
保全活動やライセンスなどの細かい情報は口コミからではわかりませんが、海外FX会社が信用に値するかどうかは一般トレーダーの口コミを見れば一目でわかります。また、詐欺などの危険なFX会社は口コミの数や内容で大方判断できるので、大きく失敗するようなことはないでしょう。
FX会社のホームページの場合、かなり細かいことまで書かれてあるため、情報が多すぎて重要なことが分からなかいことがしばしばあります。そのため、口コミによる大局的な判断ができると効率的に安全なFX会社に目星を付けられますので、ぜひ活用してください。
まとめ
海外FX会社の安全性を見極めるためのポイントについて解説しました。
ここで意識して欲しいのが、一つの指標だけで判断しないということ。例えば、口コミなんかの場合、例え良い評価が多くても、それがフェイクの可能性もあります。また、運営期間だけみても今現在が安全と断定できるわけではありません。
そのため、上述したポイントを複合的に見て判断した方がより高い確率で安全性の高いFX業者を見極めることができます。
海外FX会社の場合、日本国内の金融庁ライセンスがないので、問題が発生したときの保障はありませんが、各国で結ばれている厳格な金融ライセンスがあるので保証は万全となります。
海外FX会社の選択は慎重に行い、より安全なFXライフを送りましょう。